明晰夢工房

主に自分語りです。

「挫折した貴方は魅力的ですよ」とあの人は言った。

kakuyomu.jp 第二回カクヨムウェブ小説コンテストの結果は、周囲に大きな波紋を投げかけた。 僕の知人でも大賞を受賞した人もいるし、結果に落胆して筆を折ると言い出した人や、もうウェブでは戦えないので公募に切り替える、と宣言する人も見た。 自分自身…

新海誠氏の不倫報道を見て、人格と作品の関係性について考えた

スポサーリンク // // 今朝、新海誠氏の不倫報道が流れていたことを知った。新海氏はそのような事実はない、とこれを否定している。 headlines.yahoo.co.jp 僕の交際関係を報じる記事が出たとのこと。記事中にある食事等は事実ですが、交際の事実は一切あり…

『嫌われる勇気』に対する真摯な批判

『嫌われる勇気』の最大の問題点は何か 先日、宇樹義子さんによるこちらのエントリを読んだ。 decinormal.com このエントリでは、『嫌われる勇気』によって有名になったアドラー心理学のデメリットについて簡潔かつ丁寧に解説されている。このブログでも以前…

平井堅『ノンフィクション』を聴いた

スポンサーリンク // // 優しいというのはこういうことではないか、と思った。 平井堅という人は僕の中ではラブソングの人、というくらいの雑なイメージしかなかったが、この曲でそのイメージは大いに修正された。自ら命を絶った友人のために作った曲らしい…

高橋祐一『緋色の玉座』感想:スニーカー文庫で読める東ローマの歴史小説

スポンサーリンク // 緋色の玉座 (角川スニーカー文庫) posted with カエレバ 高橋 祐一 KADOKAWA 2017-05-01 こういう作品がスニーカー文庫から出るというのがまず驚き。 東ゴートやヴァンダル、ササン朝の地図が見られるラノベはなかなかない。 表紙を飾る…

おんな城主直虎14回『徳政令の行方』感想:ここまで内政を丁寧に描く作品は他にはない。

スポンサーリンク // 先週はノロウイルスで倒れていて感想が書けませんでしたが、このドラマは毎回挑戦的なことをやっていて大変素晴らしいと思っています。今回は前回に引き続き徳政令の話でしたが、方久に年貢を納めることになった村人が不満をつのらせて…

おんな城主直虎12回感想:高橋一生の演技力が凄味を増す一方

スポンサーリンク // 最近このドラマの評価が自分の中でどんどん上がっていますが、今回も緊迫感に満ちた良い回だったと思います。やはり特筆すべきは高橋一生の演技力。表情が完全に吹越満と同じになっている辺りに凄味を感じます。結局政次は父の予言通り…

おんな城主直虎11回「さらば愛しき人よ」感想:また一人見送らなくてはならない

スポンサーリンク // 瀬名を助けに来たのは家康の家臣、石川数正でした。瀬名は一命をとりとめ、竹千代も助かりましたがこの後今川家での陰謀が動き出します。家臣が次々と離反することに悩む氏真に向かって「事が起きる前に握り潰せ」と言う寿桂尼。この後…

おんな城主直虎の視聴率の推移について

スポンサーリンク // saavedra.hatenablog.com おんな城主直虎の10話については、当ブログでは非常に高く評価しているのですが、残念ながら視聴率という点では苦戦しています。前回の視聴率は12.5%と、前々回の14.0%をさらに下回ってしまいました。 headli…

おんな城主直虎10話「走れ竜宮小僧」感想:井伊家の内情を丁寧に描いた内容に好感。今後に期待大

スポンサーリンク // 前回は奥山のキレ方など今ひとつよくわからない点が多かったんですが、今回はかなり良い内容だったと思います。非常に見応えがありました。 直親の政治的判断 結局奥山を斬り死なせてしまった政次。しのは政次の厳しい処分を求めるが、…

誰も読んでくれない小説を書き続けることに、どんな意味があるのか?

先日、ときまき!さんのこういうエントリを読ませて頂いた。 tokimaki.hatenablog.com これは小説に限らず、創作を事としている人ならばいろいろと思うところのある文章なのではないかと思う。 誰も読んでいない作品を、それでも最後まで書き続ける意味はあ…

けものフレンズ9話感想:少しづつ増えてくる情報にますます目が離せない

スポンサーリンク // ゆきやまちほーの新フレンズはキタキツネとギンギツネ、そしてカピバラ。今回はすごく情報量が多くて、とても全部は書ききれない。カピバラといえば温泉、というわけで今回は温泉回。 サーバルはサバンナの生き物なので寒さには弱いが、…

1年間のカクヨムでの活動を振り返ってみる。小説家になろうとの比較など

カクヨムが3月1日でサイトオープン1周年を迎えた。 割と大きな期待を背負って始まったサイトだと思うが、曲がりなりにも自分もここで1年間活動してきたので、過去を振り返りつつカクヨムについて思うところなどをまとめてみたいと思う。 カクヨムはウェ…

英雄たちの選択 坂上田村麻呂についてのメモ

もう3回位放映されているが、興味深い内容だったのでメモ。 田村麻呂の選択は降伏してきたアテルイの命を助けるかどうかという点。なぜ阿弖流為が命乞いなどをしてきたのか?という考察が面白かった。里中美智子説はアテルイは本来死ぬ気だったが、田村麻呂…

木下昌輝氏の珠玉の文章が光る一冊。『決戦!川中島』

スポンサーリンク // 歴史小説というものはその構造上、結末はあらかじめわかっている。 海外のマイナーな事件を取り上げたものなら別だが、題材が日本史なら、ある人物がどのような結末を迎えるのかは調べればすぐにわかる。 いわば最初から全部ネタバレし…

おんな城主直虎9話「桶狭間に死す」感想:小規模な争いが国衆のリアル

スポンサードリンク // 義元の戦死の場面はどうなることかと思ったら一切描かれず。直盛は自害するが、結局桶狭間の戦闘シーンも殆ど描かれなかった。このドラマは徹頭徹尾、井伊谷を描くという方針で行くらしい。だから井伊谷の外のことは最低限しか描かれ…

大事なことは、自分の欲望の在り処を自分で見つけること

スポンサーリンク // togetter.com 神絵師になれないこと自体は問題ではない 読んだんですが、これ、神絵師になれていない事自体が問題なわけではない、と思います。 1の人は3日で描くのをやめたということは絵がそれほど好きではないのだろうし、2の人につ…

けものフレンズ8話感想:最終回でペパプライブをもう一度見ることはできる?

スポンサーリンク // ペンギンたちのアイドルグループ、ペパプのライブ回。マーゲイからの情報で、ペパプは3代目であることがわかる。ペパプの初代からは、どれくらい時間が経っているのだろうか?ペパプのメンバーの言葉からは、先代のペパプがどういう感じ…

史実の「三国志」について学べるおすすめ本を12冊紹介します。

スポンサーリンク // こういうエントリを読むような方は「三国志にはフィクションである三国志演義と陳寿の書いた正史である三国志が存在して……」などという話はとっくにご存知だと思いますのでそのへんは省略します。 書棚を見たら今まで読んだ三国志本が結…

けものフレンズ7話感想:己が何者か知りたがることがフレンズが「ヒト化」している証拠?

スポンサーリンク // 図書館の「博士」の正体はオフリカオオコノハズクとワシミミズク。 動物クイズの看板を作れるということは、フクロウには文字が読めるということですね。サーバルには読めない。 クイズに全問正解してようやくたどり着いた図書館。 知恵…

『パスタでたどるイタリア史』感想:パスタとイタリアの歴史を両方楽しめる贅沢な一冊。

スポンサーリンク // パスタでたどるイタリア史 (岩波ジュニア新書) posted with カエレバ 池上 俊一 岩波書店 2011-11-18 Amazon 岩波ジュニア新書には名著が多い 岩波ジュニア新書って名著の宝庫なのでは?と最近思っています。 『砂糖の世界史』なんてそ…

綾辻行人『Another エピソードS』感想:さらなる続編はあるのか?

スポンサーリンク // Another エピソードS (角川文庫) posted with カエレバ 綾辻 行人 KADOKAWA/角川書店 2016-06-18 Amazon 今回は前作とは打って変わって賢木晃也の「幽霊」の立場から物語は紡がれる。 正直に言って、この内容は肩透かしだった。 Another…

読まれる記事を書くために必要なのは文章力ではない。

スポンサーリンク // 熱意や文章力が読まれるかどうかの決め手ではない あまり読まれることに貪欲とはいえない僕のような人間でも、時には「こういう文章が読まれる」「人の心を惹きつけるのはこんな文章だ」といった記事を読むことがあります。 アクセスを…

「趙の三大天」李牧の兵法と冒頓単于についてのメモ

スポンサーリンク // キングダム 15 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) posted with カエレバ 原泰久 集英社 2012-06-22 Amazon 史実でも名称だった李牧 キングダムでは趙の「三大天」の一人ということになっている李牧。 この漫画は1巻しか読んだことがな…

命を繋いだものが勝つ、という生き方もある。佐藤賢一『カペー朝』

スポンサーリンク // カペー朝―フランス王朝史1 (講談社現代新書) posted with カエレバ 佐藤賢一 講談社 2009-07-17 Amazon 野心は一代で達成しなくてもいい 軍師官兵衛の中で一番記憶に残っている人物は荒木村重です。 妻子を置いて城から逃げ出しても、「…

アイヌ民族の歴史と文化について知るならまずはこの一冊。瀬川拓郎『アイヌ学入門』

スポンサーリンク // アイヌ学入門 (講談社現代新書) posted with カエレバ 瀬川 拓郎 講談社 2015-02-19 Amazon 著者の瀬川拓郎氏は今まで何冊かアイヌ関連の書籍を上梓していますが、これが一番わかりやすいと思います。 序章ではアイヌの歴史について簡潔…

けものフレンズ6話感想:ヘラジカはかなりヤバイ生き物だったことを知った。

スポンサーリンク // このアニメは1話を視聴しただけで、2~5話は観ていません。 3月3日に一挙放送があるのでそこで復習しようと思っています。 live.nicovideo.jp ところでこの6話なのですが…… 今回はバトル回でしたが、ある意味各フレンズの特徴を活…

ローマ人の物語は長すぎる!という方にはこの一冊。モンタネッリ『ローマの歴史』

スポンサーリンク // ローマ人の物語については、以前こういう記事を書いたのですが…… saavedra.hatenablog.com 実のところ僕自身は、『ローマ人の物語』について気にしているのはこれが史実ではない部分もある、ということではありません。 そんなことより…

ネット小説は「誰にでも書ける」のか?

スポンサーリンク // anond.hatelabo.jp 小説は誰でも書ける。書くだけなら。 まずはタイトルの質問に答えましょう。 書けますよ。 別に小説には決まった書き方なんてないし、何を書いたっていいのだから、書くだけなら誰だって書ける。 好きなことを書いて…

ウイリアム・ウォレスはキルトを着ていなかった。『スコットランド 歴史を歩く』

スポンサーリンク // スコットランド 歴史を歩く (岩波新書) posted with カエレバ 高橋 哲雄 岩波書店 2004-06-18 Amazon スコットランド史の本はなかなか見かけないのでこの本は貴重。 この1冊があれば、あまり知られることのないスコットランドの近世の歴…

「痛みを知ると人に優しくなれる」とは限らない。

スポンサーリンク // ただの「近親憎悪」では片付けられない話 先日、ツイッターのTLをこういう文言が流れていった。 「女性が兵器になるようなゲームで遊んでいるような連中が、戦争を起こす」 「こうして女の子を支配したいという欲求が、人を他国への侵略…

「この世にいない者」として扱われたかった人もいる。綾辻行人『Another』

スポンサーリンク // Another(上) (角川文庫) posted with カエレバ 綾辻 行人 角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-11-25 Amazon 綾辻行人は館シリーズしか読んだことがなかったが、どちらかというと本格ミステリよりもこういうホラーとい…

「一発芸ブロガー」と「ブログの最大瞬間風速」について考える。

スポンサーリンク // 「スキー場で芽生えた恋は続かない」という話があります。 これは、スキー場では颯爽とターンを決める姿を見せつけ、その人の魅力が最大化された状態で出会っているので、山を降りるとスキーヤーではない状態で会うことになり「ただの人…

AKBの被災地訪問と、握手会襲撃の衝撃。『AKB48、被災地へ行く』

スポンサーリンク // AKB48、被災地へ行く (岩波ジュニア新書) posted with カエレバ 石原 真 岩波書店 2015-10-21 Amazon もともとアイドルに興味のない自分でも、152ページで震えましたよ、これは。 忘れもしない2014年のAKB握手会の襲撃事件、起こった場…

森岡正博氏の『草食系男子の恋愛学』について

d.hatena.ne.jp 生命学者の森岡正博氏が恋愛工学の批判を展開している。恋愛工学のような女性蔑視的なノウハウに対して、森岡氏が「女性蔑視でない本物のアプローチ」として持ち出しているのがご自身の著書である『草食系男子の恋愛学』だ。 草食系男子の恋…

「○○アンチ」は何を考えているのか。

saavedra.hatenablog.com 先日、僕の書いたこちらのエントリに興味深いコメントが付いていましたのでご紹介します。 プロイセンは「移民の作った国」だった。『フリードリヒ大王 祖国と寛容』 - 明晰夢工房 あいかわらずよくこんな駄文が書けるな。誰でも知…

北方謙三『水滸伝』の面白さとは何か?大ベストセラーの魅力を紹介。

スポンサーリンク // 水滸伝 一 曙光の章 (集英社文庫) posted with カエレバ 北方謙三 集英社 2012-09-28 Amazon とにかく理屈抜きで熱中できて面白い小説は何かないか?と言われれば、僕はまず北方水滸伝を推します。 前提となる中国史の知識も特にいらな…

プロイセンは「移民の作った国」だった。『フリードリヒ大王 祖国と寛容』

スポンサーリンク // プロイセンは宗教に寛容な国家だった 「すべての宗教は等しく、良いものである」 「トルコ人や異教徒が来て入植したいと言うなら、モスクでも教会でも建てよう」 これは現代の欧州の政治家の台詞ではない。 プロイセンの「啓蒙専制君主…

最近、ブログばかり書いてしまう。

今となってはほとんど知る人もいないだろうが、このブログはもともと創作について思うことや小説を書く上での心構えなどをメモするところだった。 別に小説をやめたわけではないので、今でも時折そういうことを書くこともある。 しかし最近は創作の話などよ…

恐山は「死者への想いを預かるロッカー」だ。南直哉『恐山 死者のいる場所』

スポンサーリンク // 恐山には「極楽浜」と呼ばれる場所がある。 硫黄の匂いが立ち込める「地獄谷」や「賽の河原」と呼ばれる荒涼とした風景を抜けると、美しい湖のほとりに白砂の浜があり、数限りない風車が数百メートルにわたって立ち並ぶ。 もともとは、…

貧困、アルコール中毒、ドラッグ……アメリカの「最底辺」で苦悩するネイティブアメリカンを描く一冊。鎌田遵『ネイティブ・アメリカン』

アメリカ社会の「最底辺」に位置するネイティブ・アメリカン これは衝撃的な一冊だ。 居留地では社会への閉塞感からアルコール依存症に苦しむ人が少なくない。 失業率も高く、ナバホ族の37%は貧困線を下回る生活を送っている。 親族にドラッグを売る売人す…

amazonのレビューでは「薄い人」の感想を知ることができない。

スポンサーリンク // モンスター数がかなり減ってしまった、色違いが多い、などなどの理由であまり評判の良くないドラゴンクエストモンスターズジョーカー3。 amazonでの評価も散々です。 そのせいで値崩れを起こしてしまっていますが、たまたま店頭で見かけ…

大河ドラマには出せない黒田官兵衛のブラックな所業を描く小説。葉室麟『風渡る』

スポンサーリンク // 黒田官兵衛と言えば、信長の将来性をいち早く見抜き、主君の小寺政職に毛利ではなく織田に付くように進言した人、というイメージがあるのですが、どうもこうした人間像は小説や大河ドラマで作り上げられたもののようで。 軍師の境遇 新…

室町バーサーカーが江戸時代に消え去った理由とは何か?磯田道史『徳川がつくった先進国日本』

スポンサーリンク // togetter.comこれを読む限り、室町時代ってのはそれはそれは怖い時代だったようで。 下女の商売上のトラブルから町中での喧嘩が始まり、最終的には軍隊同士の衝突まで起きるという地獄絵図のような世界が上記のまとめでは紹介されていま…

『ど根性ガエルの娘』15話を読み、「編集される現実」について考えた。

世の中には、聞くとどうにも心の奥がざわつく言葉がある。 「やらせ」なんてのもその一つだ。 結局、世の中は全部やらせじゃないのか?なんて思ってしまうからだ。 この世界には多くの「感動実話」が流通している。 それらの多くが、嘘ではないにしても事実…

「真田丸ロス」に思う。

スポンサーリンク // 「真田丸ロス」というものがあると聞くけれど、本当にそういう状態に陥ってる人がいるんだろうか? ふとそんなことを思い、ツイッターで「真田丸ロス」で検索してみた。 すると、ハンドルネームが「○○@真田丸ロス」になっている人達が…

ウメハラの言うことなんて聞くな。

スポンサーリンク // 一昨日、慶応大学でプロゲーマー・ウメハラの講演会がありまして。 その一部始終がtwitchで中継されてたんですが、いやあ……凄かった。 講演自体もすごく面白かったんだけど、その後の質疑応答コーナーでの回答する時のアドリブ力が本当…

作家もまた「サービス業」である。

出版とはただのビジネスに過ぎない anond.hatelabo.jp 電子書籍か紙の本かみたいな議論にはあまり興味はないんですが、この増田を読んでいて心に残ったのがこの部分。 新刊が出るのもそれが配本されるのも面白い本がでるのも、全部ただの商行為であって、信…

「運」を良くするならニッチな知識を身につければいい――メンタリストDaiGo『ネガティブな人ほど運がいい?』

スポンサーリンク // 麻雀のプロも「運を良くする方法」を知っている 中学生の頃、ある麻雀プロの本にハマっていて、その人の麻雀必勝法を一生懸命読んでいたことがあります。 その人に言わせると、どうやら「ツキ」と言われるものは実在しているらしいので…

名作RPG「サーク」の攻略本が写した宮崎勤事件当時の世相

ゲームの攻略本に差し込まれたライターの思い 80年台の掉尾を飾るアクションRPGに「サーク」という作品がある。 ファルコムの「イース」としばしば比較される作品だが、快適な操作性やゲームへの没入感を増す見事なBGM、そして作品の核を為す骨太なストーリ…