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超高速!参勤交代リターンズ(ネタバレ感想)

  

超高速! 参勤交代リターンズ [DVD]

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参勤交代の帰りの話なので前作と似たようなストーリーになってしまうのでは……?と思っていたが、前作のような強行軍は話半ばで終わり、途中からは松平信祝陣内孝則)の手先である尾張柳生との戦いになっていた。湯長谷藩を乗っ取る尾張柳生との戦いが後半の見せ所で、むしろ湯長谷藩に戻ってからが本番。とはいえ、中間を雇って大名行列を立派に見せたり、前作同様人数を水増しする苦労も描かれている。湯長谷藩は実在の藩だが、一万国を少し上回る程度の藩でも大名行列には100人くらいは必要らしい。江戸の中間には大名行列のアルバイトを収入源にしている者がいたので、島津久光が参勤交代を3年に1回に伸ばした改革は彼らには不評だった。

 

ストーリーのテンポの良さや内藤政醇と家臣との掛け合いの面白さは相変わらずで、前作の参勤交代の苦労話が楽しめた人ならこちらも楽しめる。政醇の死体の化粧は一体いつしたのかとか、不眠不休で走り続けたのに尾張柳生と互角以上に戦える湯長谷藩士強すぎないかとか、そういうツッコミどころも込みで楽しむのがこの映画。あと、猿が可愛い。

 

湯長谷藩に戻ってからはわりと普通の時代劇になっていたが、参勤交代の話だけしていると前作の繰り返しになってしまうから仕方がないか。政醇の征伐にやってきた松平信祝は信長が着ているような南蛮鎧を着ていたが、江戸時代でもああいうものを着る武士というのはいたのだろうか。井伊の赤備えらしき武士団まで出てきていたが、信祝を守る武士団の盾の使い方などはけっこう本格的。あれをやられたら少人数では絶対に勝てない。では、湯長谷藩側はそこをどう切り崩すのか、それは観てのお楽しみだ。

 

前作同様、構えずに気楽に観られる映画。吉宗が善玉なので必然的に徳川宗春が悪役になってしまっていたが、そこは目をつぶろう。大岡忠相の意外な活躍も見られる。