明晰夢工房

読んだ本の備忘録や日頃思ったこと、感じたことなどなど

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】脚光を浴びたことのない古代ローマ人50人の生活を描く『古代ローマごくふつうの50人の歴史 無名の人々の暮らしの物語』

古代ローマ ごくふつうの50人の歴史 ―無名の人々の暮らしの物語 作者:河島思朗 さくら舎 Amazon 古代ローマの生活史の本は何冊か出ているが、中でもこれは充実している。古代ローマ時代を生きた無名の人々が50人も紹介されているので、これらの人々の暮ら…

人を信じる者と疑う者、どっちが探偵にふさわしい?米澤穂信『本と鍵の季節』

本と鍵の季節 (集英社文庫) 作者:米澤穂信 集英社 Amazon ここに二人の人間がいるとする。前者は性善説論者、後者は性悪説論者だ。あなたはどちらに探偵役をまかせたいだろうか。個人差はあるだろうが、多くの人が後者に探偵役を頼むのではないだろうか。現…

グイン・サーガがKindle Unlimited入りしたと聞いてノスフェラスの思い出がよみがえってきた

www.hayakawabooks.com そうか、とうとうグインサーガもKindle Unlimited入りか……と、この記事を読んでしばらく感慨にふけってしまった。正編と外伝合わせて150巻以上、栗本薫が生前書いたものが読み放題対象になっている。これを全部紙の本でそろえるのは大…

『完訳 華陽国志』の巴志の部分が志学社のサイトで読めます

【試し読み公開】ご好評頂いている『完訳 華陽国志』、最初の「巴志」がまるっと読める約30ページ太っ腹の試し読みPDFをご用意致しました! 購入の検討にぜひお読み頂けましたら幸いです!!https://t.co/qD6tTWeoxi — 志学社 (@shigaku_sha) 2023年4月4日 …

『中世への旅 都市と庶民』『中世への旅 農民戦争と傭兵』も復刊決定!

『中世への旅 騎士と城』につきまして、皆様本当にありがとうございました。と、いうわけで。『中世への旅 都市と庶民』『中世への旅 農民戦争と傭兵』も復刊のはこびとなりました。詳細きまりしだい告知いたします。#ヒストリ屋#中世ヨhttps://t.co/a8JMYsU…

「カール禿頭王は本当に禿げていたか」を考察した論文があった

saavedra.hatenablog.com 中世ヨーロッパはあだ名の時代だ。似たような名前が多くて区別しにくいので、カロリング朝時代には単純王や短躯王、敬虔王など、さまざまなあだ名が歴史書に登場してくる。これらカロリング朝諸王の中、とりわけ印象に残るのは「禿…

緑色の表紙の本ばかり選ぶと何が読めるのか

togetter.com 表紙が緑色の本ばかり選ぶ人がいるらしい。緑が表紙のどれくらいの割合を占めていればいいのか、表紙とは背表紙も含むのか、などの疑問がわくが、そこはあまり細かく考えないことにして、「とにかく緑っぽい本」を選ぶと何が読めるのか試してみ…