明晰夢工房

読んだ本の備忘録や日頃思ったこと、感じたことなどなど

おんな城主直虎

磯田道史『日本史の内幕』感想:磯田道史はおんな城主直虎の仕掛け人だった?

日本史の内幕 - 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで (中公新書) 作者: 磯田道史 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2017/10/18 メディア: 新書 この商品を含むブログ (5件) を見る 磯田道史という人はふしぎな人だ。まるで古文書の方から彼に近づい…

『おんな城主直虎』が最終回まで描ききった「戦をしない戦」

スポンサーリンク // // このドラマがここまでの傑作になると誰が予想しただろうか。 脚本の森下佳子は最終回が一番よく書けたと言っていたが、本当に素晴らしい大団円だった。 真田丸にもつながる赤備えの登場や龍の形の雲が湧き出るお頭の最期、碁石を使っ…

おんな城主直虎「信長、浜松来たいってよ」信長被害者の会が団結する熱い展開に唸らされる

スポンサーリンク // 最近、このドラマには本当に毎回驚かされる。 歴史ドラマの難しいところは、結末を皆が知っているということだ。 真田信繁が大阪夏の陣で死ぬことも、信長が本能寺で討たれることも、知らない人はいない。 だから大河ドラマの脚本は、そ…

おんな城主直虎「決戦は高天神」この戦いに持たせた意味の重さ

このドラマの特徴として、徹底して信長と家康を対照的な人物として描く、というものがある。 ひたすら家臣を威圧して恐怖で縛り付ける信長と、正直に胸の内を明かし家臣の信頼を勝ち取ることで家中をまとめていく家康。 そして家康のこのやり方は、かつて直…

おんな城主直虎『悪女について』信長へのヘイトを溜め、本能寺への期待を高める脚本が見事過ぎる

スポンサーリンク // もうね、こんな凄い回観たあとだと本当に文字通り言葉を失いますね。 これは言語野が死ぬ。 家康も瀬名も氏真すらも、自分のことなんて一切顧みずただ徳川家を救うために最善を尽くしているのに、結局最悪の結果に終わってしまう。 これ…

「おんな城主直虎」が変えたもの、変えなかったもの

今回の「おんな城主直虎」はついに徳川家最大の黒歴史、信康事件を主題に取り上げてきた。ドラマ中では信康は賢く、家臣からの信頼も厚い名君として描かれている。従五位の下の位を与えるという信長の申し出も徳川家に不和を招き寄せるための策だと即座に見…

おんな城主直虎14回『徳政令の行方』感想:ここまで内政を丁寧に描く作品は他にはない。

スポンサーリンク // 先週はノロウイルスで倒れていて感想が書けませんでしたが、このドラマは毎回挑戦的なことをやっていて大変素晴らしいと思っています。今回は前回に引き続き徳政令の話でしたが、方久に年貢を納めることになった村人が不満をつのらせて…

おんな城主直虎12回感想:高橋一生の演技力が凄味を増す一方

スポンサーリンク // 最近このドラマの評価が自分の中でどんどん上がっていますが、今回も緊迫感に満ちた良い回だったと思います。やはり特筆すべきは高橋一生の演技力。表情が完全に吹越満と同じになっている辺りに凄味を感じます。結局政次は父の予言通り…

おんな城主直虎11回「さらば愛しき人よ」感想:また一人見送らなくてはならない

スポンサーリンク // 瀬名を助けに来たのは家康の家臣、石川数正でした。瀬名は一命をとりとめ、竹千代も助かりましたがこの後今川家での陰謀が動き出します。家臣が次々と離反することに悩む氏真に向かって「事が起きる前に握り潰せ」と言う寿桂尼。この後…

おんな城主直虎の視聴率の推移について

スポンサーリンク // saavedra.hatenablog.com おんな城主直虎の10話については、当ブログでは非常に高く評価しているのですが、残念ながら視聴率という点では苦戦しています。前回の視聴率は12.5%と、前々回の14.0%をさらに下回ってしまいました。 headli…

おんな城主直虎10話「走れ竜宮小僧」感想:井伊家の内情を丁寧に描いた内容に好感。今後に期待大

スポンサーリンク // 前回は奥山のキレ方など今ひとつよくわからない点が多かったんですが、今回はかなり良い内容だったと思います。非常に見応えがありました。 直親の政治的判断 結局奥山を斬り死なせてしまった政次。しのは政次の厳しい処分を求めるが、…

おんな城主直虎9話「桶狭間に死す」感想:小規模な争いが国衆のリアル

スポンサードリンク // 義元の戦死の場面はどうなることかと思ったら一切描かれず。直盛は自害するが、結局桶狭間の戦闘シーンも殆ど描かれなかった。このドラマは徹頭徹尾、井伊谷を描くという方針で行くらしい。だから井伊谷の外のことは最低限しか描かれ…