明晰夢工房

読んだ本の備忘録や日頃思ったこと、感じたことなどなど

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

明智光秀「仏のうそを方便といい、武士のうそを武略という」←なぜここだけ抜き出すのか

武士の日本史 (岩波新書) 作者: 高橋昌明 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/05/23 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 明智光秀が「仏のうそを方便と云い、武士のうそを武略と云う」と公言したという話が『老人雑話』には載っている。…

【感想】十二国記『白銀の墟 玄の月』1~2巻

白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫) 作者: 小野不由美 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/10/12 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 正直なところ、『白銀の墟 玄の月』の1巻については、これが十二国記でなければ最後まで読みとおせた…

【感想】小林昌平『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』は思想書のダイジェストとしては使える

その悩み、哲学者がすでに答えを出しています 作者: 小林昌平 出版社/メーカー: 文響社 発売日: 2018/04/27 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る アリストテレスやベルクソン、シッダールタ、ラカン、ハンナ・アーレントなどなど古…

ハンセン病療養所の絵画クラブ「金陽会」の絵画

NHKEテレ「新日曜美術館」で、ハンセン病療養所の絵画クラブ「金陽会」に所属する人たちの絵画を紹介していた。 紹介されているものの中には絵画表現として一流のものもあれば、上手くはないが独特の味があるものなどさまざまなものがあるが、全体としては明…

【書評】『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365 レビュー 人物編』の「悪人」の項目には誰が入っているのか?

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365 人物編 作者: デイヴィッド・S・キダー,ノア・D・オッペンハイム,パリジェン聖絵 出版社/メーカー: 文響社 発売日: 2019/04/12 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る このシリーズ、ど…

【感想】三崎律日『奇書の世界史』に書かれたダーガーの意外な実像

奇書の世界史 歴史を動かす“ヤバい書物”の物語 作者: 三崎律日 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2019/08/23 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る かつてと学会は、「著者の意図とは別の視点から笑える本」をトンデモ本と定義していた。本書で紹…

「知恵泉」武田勝頼回の長篠の戦いについての黒田基樹氏の発言のメモ

「~の」ばっかり多くてタイトルが読みにくいがあまり気にしない。 真田丸時代考証メンバーの一人としておなじみの黒田基樹氏の長篠の戦についてのコメントが面白かったので、忘れないうちにメモしておく。 ・信長は本願寺との戦いを切り上げて急遽長篠に駆…

勝間和代さんが失恋エントリを書いた日に「起きていることはすべて正しい」という動画をアップしていた

news.livedoor.com ご自身の失恋について勝間さんのブログに書かれていたことに驚くと同時に、これはしばらくユーチューブの方も休むのかな、と思っていたのですが。 勝間さんが「本当に悲しいです」というタイトルのブログ記事を書いていた11月11日、ユーチ…

【感想】鴻上尚史『孤独と不安のレッスン』に「ほがらか人生相談」の原点を見た

孤独と不安のレッスン (だいわ文庫) 作者: 鴻上尚史 出版社/メーカー: 大和書房 発売日: 2011/02/09 メディア: 文庫 購入: 8人 クリック: 21回 この商品を含むブログ (13件) を見る この本を読んでいて、ファストフード店で一人で食事している男性を撮影し、…

【感想】内山昭一『昆虫は美味い!』

昆虫は美味い! (新潮新書) 作者: 内山昭一,長畑直和,畠山モグ 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/01/16 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 昆虫食といえばこの人、内山昭一氏による昆虫食の雑学本。 わざわざ食べる人がいるからには、昆虫食は…

孔子が論語で語った名言にどれくらい「そうだよな」と言えるか

もう20年くらい前のことだと思うが、酒見賢一が雑誌のインタビューで「論語に書いてあることって、そうだよなって思うことが多いですよね。親の年齢を知らないようではいけないとか」と答えていたのを覚えている。おそらくは『陋巷に在り』に関係するインタ…

【感想】貴堂嘉之『南北戦争の時代 19世紀(シリーズアメリカ合衆国史2)』

南北戦争の時代 19世紀 (岩波新書) 作者: 貴堂嘉之 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/07/20 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 岩波新書のシリーズアメリカ合衆国史の2冊目。わかりやすく読みやすい。第1章では西漸運動の展開について書かれ…

【感想】『世界をおどらせた地図 欲望と蛮勇が生んだ冒険の物語』は探検家列伝として読める本

世界をおどらせた地図 作者: エドワード・ブルック=ヒッチング,ナショナルジオグラフィック,関谷冬華 出版社/メーカー: 日経ナショナルジオグラフィック社 発売日: 2019/09/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ナショナルジオグラフィック社の…