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明晰夢工房

主に自分語りです。

おんな城主直虎の視聴率の推移について

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saavedra.hatenablog.com

おんな城主直虎の10話については、当ブログでは非常に高く評価しているのですが、残念ながら視聴率という点では苦戦しています。前回の視聴率は12.5%と、前々回の14.0%をさらに下回ってしまいました。

 

headlines.yahoo.co.jp

これはWBCと重なったからという要因もあるでしょうが、ドラマが面白くないと感じたから直虎からWBCにチャンネルを変えた人もいたかもしれないので、その場合はやはり多くの視聴者があまりこのドラマを評価していないということになってしまいます。

 

同じく視聴率の振るわなかった『平清盛』は歴史好きな人からは高く評価されています。視聴率とドラマの質は必ずしも比例しません。

質の高い内容でも、視聴者が求めるわかりやすい要素がそこになければ、やはりウケない。

確かにカタルシスを得られる物語ではない

おんな城主直虎に関していえば、直虎を中心に直親と政次との三角関係でも描けばある方面の人達からのウケは良くなるかもしれませんが、安易にそういう内容にしなかったことは良かったと思っています。

寿桂尼も都合良く情にほだされて瀬名を助けたりしないし、次郎法師は有能なところを見せつつも肝心なところでは役に立たない。

こういう点は良いところだと思っているのですが、多くの視聴者にとってはストレスの貯まるところなのかもしれないですね。

 

チート能力を持った主人公が異世界で無双する、といった体の物語が書店の一角を占めているところからも分かる通り、今はノンストレスで主人公の活躍を読める作品が強く求められている時代なのかもしれません。

これは労働者に求められる仕事の質が日々高まっていて、現代日本が多大なストレスのかかる社会になっていることとも無関係ではないでしょう。

いや、何も現代だけのことではありません。

今では高尚な作品扱いの司馬遼太郎作品だって、そうした作品との共通点は多々あるわけです。

togetter.com

結局のところ、多くの場合、娯楽作品とは視聴者の願望充足装置であるわけです。

お金や時間を使ってドラマを見て、わざわざストレスを味わいたくはありません。

そういう点から考えると、おんな城主直虎では今後もストレスのかかる展開が続くだろうし、視聴率という点では苦戦が続くのかもしれません。

直虎は有能ですが、一騎当千の武将でも智謀に長けた策略家でもないので、あまりカタルシスを得られるような場面は期待できそうにないからです。

井伊家が今川家や武田家などの大国の狭間で苦労し続けるのは史実ですし。

井伊直政が前面に出てくれば変わるかもしれませんが……

 

ある種の「縛りプレイ」を楽しむ物語

イケメン二人がどうこうなんて話ではなく、僕はおんな城主直虎が楽しめるのはある種の「縛りプレイ」が好きな人ではないかと思っています。

信長の野望でいえば、武田家のような有能な武将がたくさんいる勢力でどんどん領国を広げるような遊び方はもう飽きたという人。

能力値が50~60台くらいの武将しかいない弱小勢力でどう生き残るか?というシミュレーションがしたい人なら、このドラマは面白いのではないかと思います。

うん、やはり一般向けじゃありませんね、これは。

 

弱小勢力である国衆がどうやって生き残りを図るのか?というドラマになっているという点では真田丸の前半と同じなのですが、井伊家は真田家と違って当主が桶狭間で戦死、残った一族や家臣にも井伊家全体をうまく舵取りしていけるほどの人物がおらず、そこをこれから直虎がどうにかできるのか?というところ。

そもそも真田昌幸が大名にのし上がれたのは武田家がすでに崩壊してしまっているからですが、井伊家はまさにこれから最盛期を迎えようとする武田家を相手にしなければいけません。

 

ネタバレになるので書きませんが、井伊家の人物は今後さらに何人も死んでしまいます。

この危機に瀕する井伊家を、「おんな城主」である直虎がどう舵取りしていくのか?

これはそういう物語です。

 

「女大河」をどう考えるか

時代劇では女性を主人公にすると、いろいろな物語上の制約がつきまといます。

男性中心の世界ではどうしても出番が限られる、戦争には出られない(例外はありますが)、無理に出番を増やそうとすると史実からはみ出してしまう、など。

ですが直虎に関してはそもそも当主になるのですから直虎を中心とした物語でも問題はないし、なんなら合戦に出したって別にいいと思っています(そんな場面があるとは思えませんが)。

この時代で女性であるということもまた、一種の縛りプレイみたいなものですね。

 

無骨な男達が戦場を駆けるようなドラマを期待している人からすれば、女性が主人公である時点でどうしても物足りなさを感じてしまうところはあると思います。

韓国の時代劇などでは女性主人公のドラマはたくさんありますが、こちらはフィクション度を高めることでエンターテイメント性を増しているので、同じ手法を大河ドラマでもできるかどうかと言われると難しいところです。

ただ、僕はおんな城主直虎に関しては、このただでさえ困難な時代を、直虎がどう切り抜けていくのか?という点に大いに注目しています。

多くのハンデを背負った状態での城主の奮闘には、真田昌幸や信繁のような有名な武将の活躍とはまた違った味わいがあると信じたいところです。

現在の視聴率の流れ

第11回「さらば愛しき人よ」の視聴率は13.7%と、前回に比べればかなり盛り返しました。裏番組との関係もあるでしょうが、いよいよ直親の命が危ないという危機感も手伝っているようです。来週はいよいよ直親が最後を迎えてしまうのでもう少し視聴率も伸びそうな気がしますが、三浦春馬さんがいなくなったら見どころがひとつ減ってしまうのではないか?という懸念もあります。

 

とはいえ、その辺は直虎の活躍で埋め合わせることもできるだろうし、そのあたりは脚本次第だと思います。来週以降は直虎がいよいよ前面に出てくるでしょうが、その前に直平(前田吟)の死をどう描くのか?にも注目したいと思います。ネタバレになるので書きませんが、この人の最期も悲しいものがあります。