明晰夢工房

主に自分語りです。

AKBの被災地訪問と、握手会襲撃の衝撃。『AKB48、被災地へ行く』

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もともとアイドルに興味のない自分でも、152ページで震えましたよ、これは。

忘れもしない2014年のAKB握手会の襲撃事件、起こった場所は岩手県だったのです。

AKBの人達はこの時の握手会会場だった岩手県滝沢市を訪れるちょうど1週間前にも被災地の石巻を訪れていて、まさにそんな時期にこの事件が起こってしまった。

もっとも犯人は岩手県の人物ではなかったのですが。

 

こういう事件が起きたので、当然翌月の被災地訪問をどうするかが議論になり、結局「こんな卑劣な事件のせいで、これまで積み上げてきた被災地訪問活動を中止したり延期したりすることはできない」という結論になったわけです。

この後、AKBの被災地訪問スタッフは目立たない黒ではなくピンクの服を着て「ソフトな抑止力」を発揮することにしたのだそうで。

自分達もトラウマ背負ってでも活動を続けなきゃいけないんだから、アイドルも大変です。

仕事とはいえ、自分達だってショックを癒さなければいけない時期だっただろうに。

 

あの握手会襲撃事件では、僕は犯人の人間像や動機ばかりに注目していて、これが東北の、しかもAKB48が継続して行っていた被災地のチャリティー活動の途中に起きた事件だったことには全く気付いていなかったのです。

 

www.akb48.co.jp

アイドルのことを知らないと、こういう活動が行われていたことも何も知らない。

こういうものについて色々と思うところがある人もいるでしょうが、実際AKBのファンというのは全国にいるし、来れば喜ぶ人はいますからね。

芸能人は知名度を利用してやれることをやればいいのだし、それで何も悪いことはない。

 

なぜ最近の(でもないですが)アイドルグループはこんなにメンバーがたくさんいるのか?と以前から思ってたんですが、ことこういう被災地訪問のような廻る場所が多い活動になると、メンバー数が多いと便利なんですよね。

幾つかのグループに分けて多くの場所を回れるし、そもそもメンバーにも東北出身の人がいるし、被災地出身のメンバーまでいたりするからそれだけ被災地の人に近づくこともできるわけで。

 

実際、阪神淡路大震災の被災地訪問では関西出身のメンバーを中心にしてチームを作っているわけで、こういうところは多人数のアイドルグループの強みなんだろうなと。

本が出たのは2015年ですが、この年に新潟でNGT48が結成されていて、今後中越地震の被災地訪問の機会が増えるだろうと書いてあります。

 

岩波ジュニア新書も最近はこういうアイドルの本を出すのか、というのが結構な驚きではありますね。

中身は東日本大震災の復興という真面目なテーマだから何もおかしくはないわけですが。

写真もたくさん載っているし、そのあたりはファン向けだったりするんでしょうかね。

 

内容はほとんどがチャリティーコンサートやファンとの交流についてで、割と地味といえば地味。

この淡々とした活動報告の中に、突然握手会襲撃事件の話が出てきたからボディーブローを食らったような衝撃だったわけです。

多くの人に知られるということは、あのような人物の目に止まってしまうリスクを抱えることにもなる。

それでも人前に出ないと仕事にならないし、それをまだ20歳にもならないくらいの人達がやるんだから、これは並大抵のストレスではないだろうなと思いますね。

最もメンバーが「被災地に行くことで、かえって私達が元気をもらっている」と言っているところは救いではあるわけですが。

 

で、こういうことが起きてしまうと、やっぱり地元の人もショックな訳ですよ。

東北のファンからもこれで岩手を嫌いにならないで欲しい、とうい声が随分寄せられたのだそうで。

地元の人間でもない者のせいで悪印象を擦り付けられちゃたまらないですからね。

 

 

震災の話とはちょっと離れますが、この話を読んでいて、例えばブログ運営などについて考えたりすることもあるわけです。

誰かが下らないネガコメを残していって、それにショックを受けてブログを畳みたくなったとする。

何をどうしようが自由なのだから、そこでやめるのも一つの手ではある。

何も言わなければ、難癖をつけられる心配もないんだから。

 

でもそこでやめてしまったら、それはAKBの襲撃犯におびえて握手会やめるようなものであって、それこそ正にネガコメ付けるようなヤツの思う壺になってしまうわけですよ。

それで一番喜ぶのは、一体誰なのか?

そんなブログやめちまえという人の何十倍もブログを楽しみにしてくれる人がいるのに、そっちは無視していいのか?

 

そういうことをトータルで考えてみるのも大事だと思うんですよね。

当人が強いショックを受けて何も書けなくなったのなら仕方ないけれども、そこでブログを畳むのは少し待ったほうがいいかもしれない。

はてなならプライベートモードにするという手もあるし。

 

いずれにせよ、ブログに変なコメントが来たとしても、ファンと触れ合える場であるはずの握手会で異常者に襲われることに比べたら全然大したことはない。

自分よりずっと若い子がそんな大変なことしてるんだから、こっちも詰まらないことでいちいち凹んでる場合ではないんじゃないか。

とまあ、妙なところで気分を上げてくれる一冊でした。