明晰夢工房

読んだ本の備忘録や日頃思ったこと、感じたことなどなど

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『中世への旅 騎士と城』が無事重版決定したので内容を紹介する

『中世への旅 騎士と城』(H.プレティヒャ/平尾浩三/白水社)書泉限定復刊!新刊での入手が困難だった本書がこの度、弊社限定で大復活!!騎士文化最盛期、12世紀から13世紀のドイツを中心に、騎士たちの日常を生き生きと描き出す最良の手引書!#中世ヨ#ヒス…

「風流天子」徽宗皇帝の野心とチベットへの軍事行動

草原の制覇: 大モンゴルまで (岩波新書) 作者:崇志, 古松 岩波書店 Amazon 宋の徽宗皇帝は、一般的には風流人のイメージがある。水滸伝における徽宗は、芸術好きでプロレベルの画才をもつが、政治に無関心なため高俅や蔡京などの奸臣に朝廷を牛耳られる「被…

ネット上の誹謗中傷がどれだけ高くつくか教えてくれる漫画『しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~』

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~ 1 (黒蜜コミックス) 作者:左藤真通,富士屋カツヒト,清水陽平 白泉社 Amazon 1巻が無料になっているので読んでみた。ネットで誹謗中傷を受けた場合、被害者に何ができるのか、訴える場合手間やお金はど…

白起の最後の台詞と史記の因果応報論

中国の歴史(二) 陳舜臣 中国の歴史 (講談社文庫) 作者:陳舜臣 講談社 Amazon 陳舜臣『中国の歴史』2巻を読み返している。この巻は諸子百家の活躍や始皇帝の中国統一、項羽と劉邦の対決、漢と匈奴の戦いなど古代中国史のハイライトを描いているので、読みど…

ツッコミ過多の社会では「なんもしない」人の価値が高まる『レンタルなんもしない人の"もっと"なんもしなかった話』

レンタルなんもしない人の“もっと”なんもしなかった話 作者:レンタルなんもしない人 晶文社 Amazon マキタスポーツ氏が『一億総ツッコミ社会』で、誰もがプチ評論家と化した世の中の息苦しさを分析したのは2012年のことだ。あれから11年が経ち、令和の日本で…

【書評】まるで見てきたように古代アテネの一日を再現する一冊『古代ギリシア人の24時間 よみがえる栄光のアテネ』

古代ギリシア人の24時間: よみがえる栄光のアテネ 作者:フィリップ・マティザック 河出書房新社 Amazon 歴史本のジャンルではここ最近、生活史を扱った本が増えてきた。この『古代ギリシア人の24時間 よみがえる栄光のアテネ』古代ギリシア人の生活に光を当…

行動ダイアリーをつけてみたら読書量がかなり増え、日々の充実感もアップした

最近、余暇の時間に何をしても充実感を感じられない日々が続いていた。状況を打開するため、「行動ダイアリー」をつけ始めた。行動ダイアリーとは認知行動療法の創始者アーロン・ベックの考案したもので、実践方法は簡単。日々の行動について、1時間ごとに「…

有名人には有名税があり、無名な人には無名控除がある

はてなブックマークの話題が一部で盛んになっている。私もこの話題に一枚嚙もうかと思ったが、よくよく考えると自分にはあまり関係ないことに気づいた。何人かのブロガーはこの件でブックマーカーを批判しているが、それは彼らが有名で、ブックマーカーに叩…